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2022年参議院議員選挙 公開質問書

神戸電鉄粟生線存続、及び公共交通としての鉄道の在り方について、兵庫選挙区各候補者へお考えを聞きました。

こむら 潤 候補(日本共産党)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。


回答 公共交通が危機に直面しています。JR西日本が赤字ローカル線を公表し、廃止が心配されていますが、全国でも、兵庫県でも、これまで住民の足となってきた鉄道・バス路線などの廃止が相次いでいます。地域公共交通が衰退し、住民の足が奪われ、高齢者の移動が制約され、住民の日常生活や地域社会活動に支障をきたしています。

自民党政権のもとで進められてきたモータリゼーション推進、自動車優先・道路偏重の交通政策が、地域交通の衰退など様々な弊害をもたらしたことは明らかです。地域公共交通の利用者の減少により、路線を維持できない交通事業者の厳しい経営状況を見れば、民間事業者にゆだねるだけでは、地域交通の衰退に歯止めをかけることは困難になっています。

地域住民がいつでもどこでも自由に、安全に移動することは、憲法に保障された生存権、移動の権利、幸福追求権などをもとに移動する権利を保障する施策が国や自治体に求められています。

交通政策を抜本的に見直し、住民の足を守り、人間を優先した政策に転換すべきです。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。

 

回答 粟生線の経営危機は、国のモータリゼーション政策と人口減少、乗客減少の下で起こっていますが、必要な対策が取られなかったことが問題です。粟生線を救うために、これまで県と沿線4市が行ってきた支援策は、抜本的な対策とは言えませんが、一定の評価ができるものだったと思います。しかし、粟生線の経営難打開のためには、国はもちろん、関係自治体による必要な支援策が引きつづき必要です。

国の地域公共交通の確保維持改善事業の予算は、年間200億円強にすぎません。当面、これを1000億円まで増額し、地域交通を維持するための支援に取り組みます。

同時に、地域公共交通を活性化し再生するためには、EU 諸国のように、事業運営の財源を確保し、公共団体が主体的に関与する事業制度を検討すべきです。高速道路、空港、地方鉄道や新幹線などで実際に採用されている「上下分離」方式の採用を検討します。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。

回答 新型コロナの感染拡大は、地域公共交通の経営難に加えて、乗客の減少、賃金減少・感染リスクなど労働者もしわ寄せを受けています。

コロナ危機によって減便・乗客減などによって減収を余儀なくされた事業者に対して、減収を直接補填する措置を設けます。

労働者の賃金の減収を補填する場合、国の助成措置を設けます。労働者の感染対策では、ワクチンの接種を加速させ、定期的に無償のPCR検査が受けられるようにします。

木原 功仁哉 候補(無所属)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。

 

回答 鉄道は交通弱者(自動車の運転が差し支える高齢者など)にとって必要性の高い交通機関であるにもかかわらず、国は鉄道整備よりも道路整備にはるかに多くの予算を充てており、交通弱者の切り捨てにつながっている。また、各鉄道会社では保線人員の不足が課題となっているが、保線は乗客の安全に直結することから、人員確保が喫緊の課題となっている。

質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。

 

回答 沿線人口減少の原因として、①沿線の就農人口の減少や、②若い世代の都市生活志向があげられる。①については国の抜本的な農業政策の転換が必要であるが、②については、沿線の明石へのアクセスを向上させれば人口流出に歯止めをかけうる。すなわち、旧明石郡(神戸市西区など)や三木市は、もともと明石との関係が強い地域である(例えば、不動産登記は法務局明石支局での手続である)から、例えば、押部谷町付近から西神中央を経て、国道175号線沿いに明石に至る鉄道網(LRTなど)を整備すれば、粟生線の利用者増加に繋がるほか、国道175号線の渋滞緩和が期待できるのではなかろうか。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。

 

回答 鉄道事業の公共性からすると、安全性確保に必要な投資については国による支援が必要である。また、JRは再国有化することによって、地方の鉄道網の維持を図るべきである。

里村 英一 候補(幸福実現党)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。

 

回答 里村英一は兵庫県の繫栄を実現するために渋滞の解消、時間距離の短縮を重要政策としてお訴えしております。

この視点から鉄道の役割は大きいものがあると考えております。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。

 

回答 粟生線は三木市の人口推移を見ても、必ずしも他の極端な人口減少地域におけるローカル線とは環境が異なると考えております。

今回の2022年3月12日神戸電鉄ダイヤ改正では、平日朝夕のオフピークの減便で3運用を削減するほか、

粟生線から急行が消滅することで粟生線内で通過運転を行う列車が消滅したことは承知しております。

解決策としては地元の住民・利用者の声を集め、事業者である神戸電鉄と協議の場を継続することがその第一歩であると思います。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。

 

回答 近年、著しく鉄道利用者が減少しているのはコロナによる影響が大きく、早急に感染症の分類を2類から5類に下げ、規制緩和を図るべきです。

幸福実現党はアフターコロナのあるべき姿として、「温もりの経済学」を提唱しており、鉄道インフラも繁栄の一翼を担っていると考えます。

鉄道事業は個別の路線ごとに事情が異なるため、一時的な個別支援はあくまで例外としても、総括的な支援策は馴染まないと思っております。

稲垣 ひでや 候補(新党くにもり)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。

 

回答

①神戸市の市域面積は、約553㎢ 、総土地面積55,702haの中で林野面積22,125ha。

以上は2020年農林水産省。

表記の神戸電鉄粟生線は、神戸市の山間部を走る公共交通機関として、山間部にお住いの国民市民の足として、重要な役割を担っていると考えます。

②私達はここ3年間の間、神戸市内を中心に、街宣活動及び辻立ち演説活動を行ってまいりました。

昨年は神戸市長田区・兵庫区・北区をあるいは三木市まで足を延ばす活動を行う中、神戸電鉄の丸山駅の駅前で、ある高齢者の御姿を目に致しました。年齢80歳過ぎの男性の方で、首から買い物バッグをぶら下げ、右手で杖をついて、勾配45度以上の坂を歩いて帰られるところでした。病院からの帰りで御一人暮らしと仰ってました。

この先の有馬線・栗生線では、もっと多くの方がもっとひどい状態にある旨を言っておられました。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。

 

回答

③政府が、兵庫県の国民の足である神戸電鉄に対し、政府保証による資本注入を行っていないことが問題であり、解決策であります。国が例え民間であっても、交通インフラであるならば、財政出動をしてでも、国民生活、雇用、経済力、及び生産能力を維持しなければならない。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。

 

回答

④質問2でも述べたように、コロナ禍ショック以前の国民生活、雇用、経済力、及び生産能力を維持しなければならない。

そのためには、補正予算の規模は「真水で200兆円」の枠を設定し、財源は国債を充てる。

伊藤 たかえ 候補(公明党)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。


回答 公共交通、とくに鉄道は地域住民のみなさまの通勤・通学などの日常生活に欠かせない輸送手段の一つであり、大量輸送性、定時性、速達性、更に多くのご利用があれば環境への負荷も低いという特性を兼ね備え、都市間や圏域を超える輸送を担うなど、我が国の社会経済活動を支える重要な輸送手段であります。

また、コロナ渦の影響により輸送需要が減少している現状において、エッセッシャルワーカーとして、感染症対策に万全を期しながら、国民の日常生活の維持のために運行を継続して頂いており、改めて感謝と御礼を申し上げます。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。


回答 粟生線は、3市(小野、三木、神戸)にまたがる29.2kmの路線で、80年以上にわたって地域住民の通勤や通学などの経済活動に欠かせない移動手段、まさに地域になくてはならない鉄道として運行されてまいりました。

しかしながら、この間の粟生線を取り巻く社会環境の変化、例えば少子高齢化による沿線人口の減少や、道路整備の進展に伴うマイカーやバスなどの移動手段の多様化により、鉄道利用者が低迷することで運輸収入が減少し、厳しい経営状況の中、安全維持や利用活性化の取組みなどに対する沿線自治体の支援を受けつつも、依然として、赤字基調が解消されず、鉄道サービスを維持していくことが厳しい状況であります。

このような状況は、粟生線に限らず、JRのローカル線区も含め、全国のローカル鉄道においても同様であり、この様な厳しい経営環境にある地域鉄道の維持・活性化のためには、事業者任せではなく、まずは地域の主体的な取り組みが重要と考えております。

このため、まずは鉄道事業者と沿線地域が危機認識を共有し、改めて鉄道の特性や地域公共交通における鉄道の役割を適切に評価したうえで、相互に協力・協働しつつ取組むことが重要です。

例えば、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」では、沿線自治体が中心となり、鉄道事業者や沿線の住民等で構成される協議会が「地域公共交通計画」を作成し、その計画に公有民営(上下分離)等の事業構造の変更を行う「鉄道事業再構築事業」を位置付け、国土交通大臣の認定を受けた場合には、鉄道事業者の施設整備に対し予算や税制特例などを通じて手厚い支援を受けられる制度があります。全国各地でこの制度の活用が進んでおり、自治体が線路施設等を保有・管理することで自治体の進める都市政策との連携が進んだり、住民のマイレール意識が高まったりし、また、事業者は鉄道事業の運営改善に専念できるようになり、結果的に利用者が増えた事例が多く見られます。

こうした制度を活用し、粟生線の利便性と持続可能性を高めることで、利用者の方が安心して利用でき、将来にわたって地域の発展に貢献する姿を目指して行くことが喫緊の課題と考えます。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。


回答 現在、国においては神戸電鉄を含む地域鉄道事業者を対象に安全性の向上に必要な設備の更新等に対して支援を行っており、先述の通り、公有民営(上下分離)等を行う「鉄道事業再構築事業」の認定を受けた場合には、一層手厚い支援を行っております。

また、新型コロナウイルス感染症対策としての衛生対策や実証運行、さらに観光事業者と連携して行う利用促進の取組に対し支援を行ってきており、引き続き、必要な支援を行うとしております。さらに、国においては、全国的な旅行需要の回復支援策についても検討が進められています。業種横断的な施策として、雇用調整助成金や危機対応融資など事業継続に向けた資金繰り支援なども行っております。

このほか、地方公共団体を通じて、コロナ禍における地域鉄道事業者の事業継続に向け、国の地方創生臨時交付金を活用して神戸電鉄に対する支援して頂いていると承知しており、今後も積極的なご活用を検討頂きたいと考えております。

なお、地域鉄道の支援に積極的に取り組んでいる地域を後押しすべく、現在、国において有識者による検討会(鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会)が開催され、国の関与・支援のあり方を含めて議論されており、夏頃のとりまとめ結果を踏まえ、国においても新たな対策が進められると承知しております。

引き続き、地域の皆様のご意見をしっかりお聞きし、必要な財源の確保を含め、国に働き掛けて参ります。

中曽ちづ子 候補(NHK党)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。

 

回答 公共交通の中で、鉄道は、車社会ではなかった昔から現在に至るまで、特に市民の足としてたいへん愛され、重要な役割を担い、歴史も深く地域に根差してきたと思います。

現状は、少子高齢化で古く開発された住宅地近辺は定年退職し、鉄道を利用しない人が増えていたりどこの鉄道も経営が厳しい状況であると思います。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。

 

回答 神戸電鉄粟生線の通る地域も少子高齢化の影響を受け、登降客が減少していると思います。

赤字路線は、日本全国にあると思いますが、鉄道は、市民の足。存続のために関わる地域の観光資源の開発、国、県、市の支援が必要だと思います。

私も女子サッカー選手として試合に行ったり相手チームがいたりするところですので鈴蘭台~三木のあたりは愛着があります。

私自身は、川西市在住ですが川西市の能勢電鉄もかなり経営は厳しいのでお見合い電車、ビール飲み放題電車、おでん電車、風鈴電車などなど数々のイベントをしたりレールウェィフェスティバルをされています。

粟生線もキャラクターを作ったり、フェスティバルをされてご努力なさっていますね。

私は子どもたちに関わる仕事をしています。子どもたちは、電車が大好きですので電車の車庫見学などを毎週、まめに遠足や親子連れさん向けに開催したり、グッズ販売など電車のファンをさらに増やすことと広報、ツイッターなどSNSもされておられますが、若い子向けにTikTok、youtube インスタなどでバズるようなプロジェクトもどんどん研究が必要だと思います。映える写真スポットなどの紹介、おいしい行列のできるスイーツのお店などの誘致などいろいろな方法、すでに試していらっしゃると思いますが、市民の力と行政の力を連携していかねばなりませんね。私も今回、知りましたが粟生線に乗ってみたくなりました。テレビに積極的にとりあげてもらえるように発信することも必要かもしれません。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。

 

回答 国、県、市が補助金を続けるべきだと思います。鉄道は、国の宝です。

私は、兵庫県は南部が発展していますが、中部・北部の観光資源、産業、文化歴史的文化的財産を生かせていないことが問題だと思っています。 中部・北部を発展させることで、そこにつながる路線も活気が出てくると思います。

中部・北部へとつながる道路、鉄道もまだまだだと思います。

黒田 秀高 候補(維新政党・新風)

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。


回答 公共交通の地方に於ける状況は大変厳しいと認識してゐる。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。


回答 車社会の見直しが第一であり、其の為の意識改革が必要である。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。


回答 住民税及び国税の無駄な支出を無くし、公共交通事業を支援すべきである。

山﨑 あい子 候補(NHK党)

※選挙終了後に回答をいただきました。

質問1 公共交通における鉄道の役割とその現状について、どのように認識されますか。


回答 生活必須の交通手段。また環境においても利点があると考えております。


質問2 神戸電鉄粟生線の存続問題について、何が問題で、どのような解決策が必要とお考えですか。


回答 質問3につながってしまいますが、まずはコロナによる鉄道事業全体の売上減が大きいと考えます。オンライン化も増えたことで、外出を抑える政策など、移動手段が感染予防も含めた上で車による移動を選択する方が多いこと、飲み会などが減り、飲酒による公共手段を選択する方が減った可能性も否定できません。

鉄道事業としてもこれ以上赤字を出したくないことも理解できなくもないです。

しかし、そこに住んでる方にとって大事な交通手段であり、廃線に関して個人的には反対です。

対策としては、地方創生を組み合わせた地域の町おこしと鉄道を組み合わせた事業など(ローカル線ならでは持ち味を出していく)

観光業と絡めて、大阪万博に向けて、兵庫に観光客を取り入れる一環として対策するなど。

撮り鉄の方を交えた、写真撮影会など、まず、神戸電鉄粟生線の存在をアピールする何か策を立てたいと思います。


質問3 コロナ禍で深刻化する鉄道事業の継続に対して、国としてどのような支援が必要とお考えですか。


回答 まず、鉄道事業全体に対して、支援を行うこと。

調べていたら、香美町で「鉄道利用促進助成金」というものが出てきました。

街全体で鉄道の存続を守っている、地方のモデルケースを見つけて、国全体でシェアしていく必要があると考えます。

​※公示以後にいただいた回答も順次掲載していきます。

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